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映画『ある天文学者の恋文』のレビュー ~ 監督ジュゼッペ・トルナトーレの想いのこもった作品

 こんにちわ。
 コロンボです。

 

 さて、今回紹介するのは、映画『ある天文学者の恋文』という映画です。

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感想など

 

 イタリア製作の映画で、舞台はイギリスのエジンバラとイタリアの湖水地方サン・ジュリオ島というヨーロッパ的で、とても美しい風景の中で撮られています。

 

 天文学の教授と、その女学生の愛を描いた作品なのですが、観ながらいろんなことを考えさせられた映画でした。

 

 正直、前半は死んだ後も亡霊のように、彼女に手紙メール、DVDなどを送り付けてくる教授に対して、嫌悪感に似た感情を抱いてしまう。

 死してなお、彼女を縛り付け、彼女の心をかき乱すからだ。

 まるでストーカーのようで、その愛情にはなかなか共感できないものを覚えるのだ。

 

 しかし、途中から、彼の苦悩や切なさを知ることになり、いつの間にか彼の深く、正直な愛情を、なんとなく理解している自分を見つけることになるのだから不思議だ。

 

 そして、彼のメッセージを通して、彼女は苦しめられ、どうしたらいいのかわからなくなってしまうのだが、最終的には彼女の心は、ある意味解放されることになる。

 

 その描き方は、やはり脚本・監督を務めたジュゼッペ・トルナトーレの技量でもあるのだろう。

 

 ジュゼッペ・トルナトーレはニュー・シネマ・パラダイスの監督として有名な名匠であるが、名匠であるがゆえに、いい面も悪い面もあったように思える。

 

 名匠らしく、映像はとても美しく、音楽もよい。それに、女性を美しく撮るのがとてもうまいところは感心してしまう。
 しかしながら、どこか使い古されたような表現があったり、セリフが妙に鼻についたりすることもあったりした。
 そして、意識してかどうかは分からないが、ニュー・シネマ・パラダイス感がやはりあったと思う。
 ただ、これは好き嫌いはあるだろうけど、ぼくはあまり新鮮味がないように感じてしまったのは否めないところだ。

 

 とはいえ、最後の終わり方は、若干ありきたりとはいえるかもしれないけれど、ぼくは好きだった。

 

 ジュゼッペ・トルナトーレのこだわりがいっぱい詰まった、とても彼らしい、いい映画だったと思う。

 

 

ストーリー

 

著名な天文学者エドと彼の教え子エイミーは、皆には秘密の恋を謳歌していた。しかし、そんなエイミーの元に突然届いたエドの訃報。現実を受け入れられないエイミーだが、彼女の元にはその後もエドからの優しさとユーモアにあふれた手紙やメールや贈り物が届き続ける。エドの遺した謎を解き明かそうと、エイミーは彼が暮らしていたエディンバラや、かつて二人で時間を過ごしたイタリア湖水地方のサン・ジュリオ島などを辿りはじめ、そこで彼女が誰にも言えずに封印していた過去を、エドが密かに調べていたことを知るが―。

※公式サイトより引用

 

 

基本情報

  • タイトル  ある天文学者の恋文
  • 原題  LA CORRISPONDENZA/CORRESPONDENCE                         
  • 製作  2016年 イタリア
  • 監督・脚本  ジュゼッペ・トルナトーレ
  • 音楽  エンニオ・モリコーネ
  • キャスト  ジェレミー・アイアンズ、オルガ・キュリレンコ
  • ジャンル  ロマンス、ミステリー

 

最後に

 最後に、ジュゼッペ・トルナトーレ監督について、自らの言を紹介しておく。

 

ぼくは、天文学者に憧れがある。
 彼らは、何億年も前に燃え尽きた星の先から、多くを学ぼうとする。
 だから、「死して、なおも照らす」ことを知っているのだ。

※公式サイトより引用

 

 この映画は、天文学者に憧れる監督自身の強い想いから作られたものだということが感じ取られる。

 そしてこの言葉は、この映画のすべてを言い表している、とさえいうことができるのだ。

 

 

 ではまた~☕

 

 ーコーヒーを飲もうー

 

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