映画「テイク・シェルター」のレビュー。精神崩壊か、それとも真実か・・・
こんにちわ。
コロンボです。
今回は2011年のアメリカ映画「テイク・シェルター」の紹介です。
感想など
どうなってしまうのだろう?
「テイク・シェルター」は、非常に見応えのある作品で、前のめりに見入ってしまう映画でした。そのような映画に出会ったのは久しぶりで、とてもうれしかったですね。
常に緊張感のある映像と雰囲気は、どことなくレイモンド・カーヴァーの小説を彷彿とさせます。
毎夜、悪夢にうなされた男は、狂ったように、自宅の庭にシェルターを作ろうとします。(嵐から避難するために地面の下に作られるシェルター)
周囲は、そんな彼に対して不審な目を向け始めます。そして、そのシェルター作りがきっかけで、家族や職場の人間関係に様々な亀裂を生んでいくのです。
しかしそれでも彼は、これまでに経験したことのないような、巨大な嵐が迫っていることを信じ、シェルターづくりを止めることができません。
その精神が崩壊していく男を演じる主役マイケル・シャノンの演技がとてもいいのです。
現実味のある悪夢によって、精神を蝕まれ、自分が正常なのかどうなのかもわからなくなりながらも、家族を守るためにシェルターを作り続ける男の姿を、非常に切実に演じているのです。
映像も、過大な演出がなく、それが緊張感の演出に大きな効果を与えているのだと思います。
ストーリーの構成も、聴覚の不自由な娘、決して裕福ではない生活などがストーリーにうまく混ぜ込まれており、社会を描きかつ人間も描いています。
彼の信じているものは、果たして真実なのか、それとも単なる妄想なのか、最後まで見るものを引きつける引力のある作品です。
ほんと、久々に出会った見応えのある作品でした!
基本情報
- タイトル テイク・シェルター
- 原題 TAKE SHELTER
- 監督 ジェフ・ニコルズ
- 製作 2011年 アメリカ 120分
- キャスト マイケル・シャノン、ジェシカ・チャステイン
- ジャンル サイコスリラー、SF
ストーリー
大災害発生の恐怖にかられた男の狂気を描き、第64回カンヌ国際映画祭批評家週間グランプリをはじめ、さまざまな映画祭で絶賛されたサイコ・スリラー。メガホンを取るのは、本作が長編2作目となるジェフ・ニコルズ。世界終えんの妄想に錯乱(さくらん)していく主人公を、『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』でオスカー候補になったマイケル・シャノンが怪演。夫の不可解な言動がまったくわからず悩む妻を、『ツリー・オブ・ライフ』『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』のジェシカ・チャステインが演じる。
小さな田舎町で妻子と充実した生活を送っていたカーティス(マイケル・シャノン)は、大災害の夢を見るようになる。恐怖、まもなく地球規模の天災が起きると思い込んだ彼は、避難用のシェルターを作り始める。そんなカーティスの行動を、家族や周囲の人々は理解できず……。
※シネマトゥデイより引用
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