映画「ファースト・マン」~人類史上初の月面着陸、ニール・アームストロングの心に寄り添った傑作
こんにちわ。
コロンボです。
映画「ファースト・マン」を観ました。
基本情報
- 邦題 ファースト・マン
- 原題 FIRST MAN
- 製作 2018年 アメリカ 141分
- 監督 デイミアン・チャゼル
- キャスト ライアン・ゴズリング、クレア・フォイ
- ジャンル ドラマ
監督やキャストについて
「ファースト・マン」の監督はデイミアン・チャゼル。近年の彼の作品では2014年の「セッション」や2016年の「ラ・ラ・ランド」が有名です。
中でも、ぼくは「セッション」が最高でした。それを見た時はほんとに衝撃的でしたね。若きドラマーの物語なんですが、その指導シーンの迫力には鬼気迫るものがありますし、音楽が持つものすごい力がしびれるくらい胸に響いてくる、傑作中の傑作、だと僕は思います。
なので「ファースト・マン」がその監督の作品であるということで、さらに期待が膨みました!
また、主演のライアン・ゴズリングは、「ラ・ラ・ランド」の主演俳優でもあります。そして、この映画「ファースト・マン」では、ニール・アームストロングの苦悩をとても見事に演じていました。
そして、彼もさることながら、アームストロングの妻ジャネットを演じたクレア・フォイがすごくよかったと感じましたね。彼女の存在感がなければこの映画もここまでいいものにはならなかったとさえ思います。それくらい彼女の家族に対する姿勢、抑制した感情の演技が、観る者の心に強く訴えかけてくるんですね。
作品について
これまでも月面着陸やアポロ計画を描いた映画はありました。僕の中では、トム・ハンクス主演の「アポロ13」が記憶によく残っています。宇宙の真ん中で様々な機器の不具合に襲われたアポロ13が、あきらめないという信念のもと、知恵と勇気でなんとか地球に帰還するという、とても緊迫感のある映画です、しかも、実話だというところがスゴイところです。
そして、この「ファースト・マン」も、もちろん実話をもとにしています。人類史上初の月面着陸を成し遂げた、アポロ11号! その乗組員であり船長、ニール・アームストロングに焦点を当てた映画です。
ニール・アームストロングと言えば、月に偉大な一歩を踏み出したときの言葉、「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である。」「That's one smal step for a man , one giant leap for mankind」で有名ですよね。
しかし、この映画は、もちろん月面着陸を題材として入るんですけど、それを巡っての人間関係や、特にニール・アームストロングの周囲の仲間や家族、そして彼の複雑な感情に焦点を当てた映画になっているんです。
月面着陸の光の部分よりも、影の部分ーー彼や彼の仲間、家族の悲哀と、世界的な盛り上がりとの大きな温度差を、非常に印象的に描いた作品です。
月に行く映画で、まさかこんな不思議な思いになるとは考えてもいませんでした。それほど、この映画はその他のアポロ計画を描いた映画とは深く一線を画しています。
重きを置いているのは、月面へ降り立つことではなく、彼の家族のこと。そして、幼くして亡くなった娘のこと。
月面の映像は美しく、どこか象徴的であり、禅的であり、哲学的でもあります。
この映画は決して饒舌ではないんです。多くを語らないんです。しかしその分、映像や音楽、間、表情、それらのものがとても大きな力で何かしらを強く訴えかけてくるんです。
月面着陸という題材に対して、これまでにはないもう一つの面、影の部分に寄り添うように光を当てた、そんな素晴らしい映画でした。
おわりに
「ファースト・マン」では、音楽や音響、効果音などがとてもいい役割を果たしてくれていたと思います。音楽によって、情感であったり、緊迫感であったりと、観る者の感情を非常にスムーズに導いてくれます。
先にも書いたように、監督のデイミアン・チャゼルは作品ではほかに「セッション」や「ラ・ラ・ランド」がありますが、どちらも音楽が作品の大きな要素になっています。おそらくこの監督は音楽や音に対して、非常に鋭い感性と強いにこだわりがあるんだと思いますね。
ではまた☕
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