映画「プロミスト・ランド」~マット・デイモンはやはりこういう役がいい。
こんにちわ。
コロンボです。
さて、今回はアメリカの社会に潜む問題を描いた作品「プロミスト・ランド」を観ました。
基本情報
- タイトル プロミスト・ランド
- 原題 Promised Land
- 製作 2012年 アメリカ 106分
- 監督 ガス・ヴァン・サント
- キャスト マット・デイモン
- ジャンル 社会ドラマ、ヒューマン
ストーリー
寂れた田舎町のマッキンリーを訪れた大手エネルギー会社の幹部候補スティーヴ(マット・デイモン)。そこには良質のシェールガスが埋蔵されており、不況に苦しむ農場主たちから安値で採掘権を買収する交渉のため同地に来たのだった。住民を簡単に説得できるともくろんでいたスティーヴだったが、思いも寄らぬ障壁が立ちはだかり……。
感想など
この映画は、農民と大企業のある意味対立の物語。
題材自体いかにもアメリカらしく、また出てくる風景やモーテル、酒場などもザ・アメリカ、これぞアメリカの田舎町といった感じだ。
アメリカ社会の幅の大きさを感じさせる。
デイモン演じる大企業の社員スティーブは、農民に金をとるか土地をとるかの選択を迫る。
企業を信じるスティーブは誠実に仕事として農民と接していくが、最後に自分の会社の非常に汚いやり方に気づくのである。
ストーリー自体はとても面白い。途中の見どころは、果たして誰が正しいのか、何が正しいのか、そこが不安定に進んでいくところだ。スティーブはいい人間だが、果たしてやろうとしていることは本当に正義なのかどうか、その揺らぎが微妙で、見ていてとても興味がわくところであった。
マット・デイモンにはこういう役がよく似合う
マット・デイモンはぼくの好きな役者のひとりだ。
彼はハーバード大学に行っていたという(中退したが)高学歴俳優で有名であるが、映画の出演作品も多く、また多彩なジャンルの映画に出演している。
例えば、『グッド・ウィル・ハンティング』、『ヒア・アフター』や本作『プロミスト・ランド』などのヒューマンドラマ、『ジェンソン・ボーンシリーズ』のようなアクションもの、『エリジウム』や『オデッセイ』などのSFなど、シリアスから肉体派まで、幅広いジャンルの映画で活躍している。
脚本も書くなど、彼の多才ぶりはすごいものだ(本作の脚本にも彼は関わっている)。
もしかしたら、ポスト ハリソン・フォードのような存在なのだろうかとぼくは思っているのだが、そんな中でもぼくは、ヒューマンドラマを演じている彼が一番いいと思っている。
本作のなかで誠実な青年を演じたマット・デイモン。ポスターの写真だけで彼の誠実さが伝わってくる。
しかし、彼が演技が上手なのかどうか、と問われれば、どうかな?って思ってしまうのだが。そんなに表情豊かではないし(ハンサムなのかどうかもわからない)、体もどこか不器用そうだし。もちろんぼくは素人でなんもわからないんだけどね。
でも、彼に魅力があるのは間違いないことだし、それはこれまでの主演作品の数が雄弁に物語ってくれている。
そして、彼のもつ雰囲気そのものがまじめで好青年という感じがする。そんな彼だからこそ、誠実で、少しシャイで、正義を貫く、そんな映画がふさわしいと思うのだ。
『オーシャンズ11』で共演したジョージ・クルーニーと一緒のインタビューでは、二人がとても仲がいいように見えたし、というかジョージ・クルーニーにいじられているような感じだったことから、実際にも彼はいい人間で、周りからかわいがられる存在なんだろうな、と思ったりもする。
もちろん、これからもいろんな役柄を演じていくだろうし、それはそれでまた大きな楽しみでもあるんだけれどもね(*^^*)
(オデッセイで彼が演じた超ポジティブな役柄は意外過ぎてびっくりした!!)
おわりに
『プロミスト・ランド』は、アメリカの大企業のしたたかさ、傲慢さ、そして汚さを描いたとても面白い作品で、最後に自分が単なる”捨て駒”に過ぎなかったと分かった時の彼の行動がクライマックスになる。
企業と農民との間で彼がどのような決断をするのか? 現代アメリカの抱える問題を描いたいい作品だった。
ではまた~☕