映画「二ツ星の料理人」~自分が変われば世界が変わる。
こんにちわ。
コロンボです。
今回は、映画『二ツ星の料理人』です。
基本情報
邦題 二ツ星の料理人
原題 BURNT
製作 2015年 アメリカ 101分
監督 ジョン・ウェルズ
主演 ブラッドリー・クーパー
一言あらすじ
料理の腕は一流だが、人間性は最悪なシェフ、アダム(ブラッドリー・クーパー)が、挫折から復活し自分のレストランで三ツ星獲得を目指す物語。
主演のブラッドリー・クーパーは2014年に「アメリカン・スナイパー」(クリント・イーストウッド監督)の主演をした実力派俳優だ。
この映画では、傲慢で、自信満々な、嫌な奴だけれど非常に人間味あふれる人物、アダムを演じている。
みどころ
この映画で、注目する点はいくつかある。
まずは、料理の映像。料理人の映画だけあって、料理の映像には非常に惹きつけられる。料理の映像や、調理風景、そして厨房の音など、見ているだけで非常に食欲を刺激される。
料理の映像で今でも鮮明にその記憶が残っているのは、「推手」という1996年の台湾映画。アメリカに住む老中国人が異文化になかなかなじめない、というのを描いた映画の中に登場する料理や食事のシーンである。この映画の中でも、食べ物が非常においしそうに描かれていた。『二ツ星の料理人』でも同じような感覚を覚えた。
美味しそうな料理の映像は、直接本能に訴えかけるのかもしれない。
また、一流の料理人同志のライバル心というのも、見どころのひとつかもしれない。料理に対して、ここまで厳しくなれるのか、というほど異常なまでの敵対心、競争心をライバルに抱いているのだ。これが現実だとしたら、ちょっと恐ろしいと感じるくらいだ。
感想等
この映画の主人公、天才料理人アダムは、いわゆる典型的なダメ人間だ。自分に自信を持ち、虚勢を張っているが、実のところは非常に弱い人間だ。
傲慢で、信じる者は自分しかいないという姿勢は、裏返せば彼自身の弱さを表している。
また、自分の腕に自信を持ちながらも、いつもどこかで他人の評価を気にしている点も、弱さを如実に表している。
ただ、この主人公は、周りに助けられている。彼は自分の実力のみで世を渡ってきたと感じているが、実のところその周りの優しさに甘えて生きてきた。しかし彼自身そのことにまるで気づいていないのだ。
そして完全に孤立していくのである。
彼は、自分の利益のために他人を使い、自分の思うとおりに他人を動かそうとし、自分のために他人を変えようとばかりしていた。
しかし、最終的にひどい裏切りに合い、ついに自己崩壊してしまう。そんなぼろぼろになった彼を助けるのが、彼といがみ合っていたライバルなのだ。
この出来事をきっかけにして、彼の世界の見方が変わってくるのだ。
自分は、周りに助けられているおかげで、生きているのだ。
人の心を変えることはできない。変わらないといけないのは自分の方なのだと。
彼は自らスタッフの方に歩み寄り、スタッフを信頼する姿勢を見せはじめる。そうして次第に彼を取り巻く世界は、それまでとはまるで違う輝きを持ち始め、そしてこれまでと全く違った方向に回り始めることになるのである。
この映画は、面白くなる方程式のようなものにのっとって構成されていると思う。それぞれのエピソードの伏線もしっかりとひかれていて、ある意味とても完成度の高い作品になっている。
よくある映画のパターンかもしれないが、とてもよい収まり方をした、ハッピーエンドのストーリーだ。
しかし、だからと言って、それが悪いというのではない。
映画という形でしか伝えられないことがある。この『二ツ星の料理人』は、伝えたいことを非常にわかりやすい形で、しかも観る者に強い印象を残す方法で描いている、とてもいい作品だ、と思う。
さて、料理の映画を観て、自分もまた(料理ではないですが)コーヒーについてバージョンアップしたいな、なんて思いました。
来年は、ラテアートなんかに挑戦してみようかな、なんて考えてます~(*^^*)
では☕
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