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小説『ナオミとカナコ』。追い詰められる怖さ。最後の瞬間までどうなるのかわからない!

 こんにちわ。
 コロンボです。

 

 さて今回は、奥田英朗氏著の小説『ナオミとカナコ』を読みました。
 読み始めてしばらくすると、「なんかこの話知ってるなぁ・・・?」と思ったんですが、2016年に放映されたドラマで観ていた話だったんですね。

 

ナオミとカナコ (幻冬舎文庫)

ナオミとカナコ (幻冬舎文庫)

 

 

 

 知ってる話だったし、これは失敗したかな~って思ったんですが、それでも読み進めていくと、ストーリーを知っているにもかかわらず、いやそれだからこそ余計に楽しんで、そしてハラハラして読むことができました。

 

 

基本情報

  • 著者 奥田英朗
  • 出版 2014年 幻冬舎
  • 長さ 424ページ
  • ジャンル サスペンス

 

 

ストーリー

  カナコはエリート銀行員の夫から日常的にDVを受けていた。そのことを知った親友のナオミ。ナオミは親友のカナコを暴力夫から救い出すため、カナコの夫の殺害計画を企てる。
 主人公以外の登場人物も非常にユニークで魅力的。なかでも中国人のやり手の女経営者、李朱美の存在感はすごい!!

 事件は単なる失踪として警察も取り合わなかったが、夫の妹(カナコの義妹)が執拗にナオミとカナコを追い詰めていく。最後は事件の真相にたどり着くのか、そしてナオミとカナコはとらえられてしまうのか!?
 最後の瞬間までハラハラが止まらないストーリー。

 

感想など

 いやぁ、この小説は面白かったですねぇ。奥田英朗氏の小説を読むのは今回が初めてでしたが、非常にテンポもよく、ストーリーも非常によく練られています。
 主人公のふたりは何度も窮地に追い込まれますが、その都度何らかの方法で切り抜けていきます。絶体絶命かと思われる場面でも、ギリギリのところでうまく追及をかわしていく。そのアイディアはさすがだと思います。

 義妹の恐ろしいまでの追及のしつこさと、それをかわしていく二人の行動こそがこの物語の読みどころですね。

 

ドラマ版「ナオミとカナコ」

 ドラマ版での配役は次の通り。

  • ナオミ・・・広末涼子
  • カナコ・・・内田有紀
  • カナコの夫・・・佐藤隆太
  • 李朱美・・・高畑淳子
  • カナコの義妹・・・吉田羊

 

ナオミとカナコ DVD-BOX

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 もうこのドラマ! ドラマが先か小説が先かって思っちゃうくらい登場人物と配役がピッタリはまってるんです!!

 特に高畑淳子と吉田羊のはまり方と言ったらないです!

 中国人の女経営者、李朱美を演じた高畑淳子。彼女に李朱美が乗り移っているかのようなその演技にはさすがだとしか言いようがありません。厚かましくて、度胸があって、それでいてどこか憎めない女性。その中国なまりの日本語も完璧。まさに圧巻、はまり役です。というか、彼女の実力なんでしょう。

 

 そして、まるでヘビのように執拗なまでに二人を疑い、追い詰めていくカナコの義妹を演じた吉田羊。彼女の冷静で執念深い演技は、もう半端ない怖さ! 彼女の持つ独特のクールな雰囲気もこの役にピッタリでした。

 

 配役が絶妙だったせいか、小説の登場人物を常にドラマの配役の役者さんに重ね合わせて読んでました。それがまた、具体的なイメージができて面白かったですね。

 

 また、基本的なストーリーは同じなんですが、やっぱりドラマと小説では微妙に細かいところとかが違ったりするんですね。それが却って、小説にドキドキ感を与えてくれたように思います。
 ここは、「ドラマと同じ展開になるのか、それとも違う展開になるのか?」そんな不安感が余計にドキドキ感を煽るんだと感じました。
 ドラマを先に見た効用ですね(*^^*)

 

 『ナオミとカナコ』 とても面白く、最後の一瞬まで、そして最後の1ページまで、ドキドキハラハラさせてくれる、そんなサスペンス小説でした~(^^)/

 

 ではまた☕

 

 

 

ナオミとカナコ (幻冬舎文庫)

ナオミとカナコ (幻冬舎文庫)

 

 

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